aus Jena Sonnar 2.8/180
aus Jena Sonnar 2.8/180をデジタルカメラで使用した記録
目次
<ギャラリー>
写真例(HASSELBLAD X2D)
<レンズの印象>
東独製レンズ、通常のマウントはM42、Pentacon-six、Exaktaの三種類だが、入手した個体は、ハッセルVマウントに改造されていた。と言っても、フランジバックを合わせてマウント部品をねじ止めしてあるだけで大したことをしているわけではない。
XCD用のマウントアダプターに、XCD-Vをもっているため都合が良かったのでこちらを購入した。Vマウントはマウントアダプターの種類も多いので潰しが効くと思うところもあった。
6×6版をカバーするレンズなので、同スペックの35mm版用レンズ、エルマリート180mm/F2.8などと比較すると大きくて重いレンズだ。普段Hレンズを使っている身からすると、まあまあ重い位の感覚になる。
所有する個体はヘリコイドもなめらかでマニュアルフォーカスの醍醐味を十分に楽しめる。ヘリコイドの回転角が120度あるため、無限から最短まで素早く動かすような操作には向いていない。
ピントリングの幅は十分で操作性には問題は無いが、その奥に位置する絞りリングの径がピントリングの径よりも大きいため少々邪魔に思うことがある。ピントリングの方が太い方が好みだ。
イメージサークルは、44×33センサーの範囲は余裕でカバーし、隅まできっちりと解像する。35mm版で使うのは少しもったいない気がする。X2Dで使う場合はレンズにシャッター機構がないため、電子シャッターで使うことになる。メカシャッターを装備した富士フィルムのGFXのほうが使い勝手がよいことは間違いない。
180mmは換算144mmとなりそれなりに周囲を取り込む広さ感を感じることができる。
このレンズは、製造期間が長く、市場では常に何本かの玉を見つけることができるはずだ。
日本、海外で先人達が多くの資料を残しており、レンズ個体の違い、鏡筒デザインの変遷など楽しめる要素が散りばめられている。
中古レンズは一期一会なので気になる個体があれば試してみるのが良いと思う。

<レンズの仕様>
焦点距離180mmの大口径東独製レンズ、通常のマウントはM42、Pentacon-six、Exaktaの三種類。
レンズ付け根に小さな三脚座がある。
絞りはハーフストップに固定があり、F2.8〜F32までほぼ等間隔である。
無限から最短の1.7mまで120度程度の回転角がある。
項目 | 値 | 備考 |
焦点距離(mm) | 180 | |
最大絞り | 2.8 | |
最小絞り | 32 | |
レンズ構成 | 3群5枚 | |
絞り羽根 | 7枚 | |
最短撮影距離(m) | 1.7 | |
レンズ長(mm) | 109 | |
レンズ最大径(mm) | 100 | 突起は除く |
フィルター径(mm) | 86 | |
重量(kg) | 1.6 | XCD-Vマウントアダプター、フード、フードキャップ込み |
<参考文献・リンク>