コンパクト非球面 5代目 ELMARIT M 28

コンパクト非球面 5代目 ELMARIT M 28

LEICA ELMARIT M 28mm ASPH. をライカM型カメラで使用したレビューと写真作例

目次

ギャラリー

レビュー

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1.概要

LEICA ELMARIT M 28mmASPH.は2006年にリリースされた、ライカMマウントの広角レンズ。
名称のASPH.が示すとおり非球面レンズを採用したレンズで、エルマリート M 28mmとしては5代目となる。

従来のエルマリート 28mmから大幅に軽量化とコンパクトになったレンズで、先代の4代目エルマリートとくらべると、重量が85g減、全長は10mm短くなっている。

同時期にデジタルM型カメラの初代であるライカ M8がリリースされている。

レンズにはデジタルM型ライカでレンズ名称を認識するために6bitコードが付加されており、デジタルM型ライカやM-Lアダプタを利用してライカSLなどを使用すると、exifにレンズ名が記録される。残念ながら、この6bitコードは、撮影距離、絞り情報を伝える機能は無いため、それほど多くの情報をexifに残すことはできない。

所有していたレンズは、リニューアル前のレンズでフードはフック留めの12526、レンズフード先端にはめる専用キャップが14043で、SUMMICRON 35mmASPH.と共通であるリニューアル後のレンズは、フード12470、専用キャップは別売されていないようで型番がわからない。SUMMARIT 2.5/35、2.5/50用の物が使えそうだが不明である。

このエルマリート 28mm ASPH.5代目は、2016年に外装をリニューアルして型番11677に変更された。レンズ構成は完成された物のようで、外観のみを2010年代のレンズに揃える措置と考えられる。
その他の変更点としては、レンズフードがフック留めの12526からねじ込みの12470に変更された。

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2.使用感

LEICA ELMARIT M 28mmASPH.を使用した撮影記録を見ると、デジタルのライカ M8以外に、フィルムカメラのコニカ・ヘキサー RF レンジファインダーカメラでもよく使っており、ヘキサー RFで撮影した写真もギャラリーに載せている。

写りは端正な現代レンズで、フィルムを見るかぎり35mm判でも周辺減光や乱れはみられない。コンパクトな28mmのなかでも、くせの無いよい描写をするレンズだ。

鏡筒デザインは非球面レンズを採用したズミクロン M 35mmとほぼ同じ形状で、凹凸のないストレートな鏡筒を採用しており、外観は面白みにかけるがフォーカスリングに付加された指かけはしっかりした作りで、新品M型ライカレンズのヘリコイドはとても滑らかで使っていて気持ちの良いレンズだった。

このレンズはライカ M8を購入したときに、中野のフジヤカメラでレンズを購入した。当時はライカの最新型非球面レンズが15万円で買えた時代だ。2024年現在はライカの新品レンズは気軽に変える価格では無くなっている。

3.まとめ

LEICA ELMARIT M 28mmASPH.は、解像度の高さい描写をするため風景、スナップと万能にこなせる。
コンパクトな鏡筒は持ち運び、撮影の取り回しもよいため、レンジファインダーカメラ向け28mmとして、描写、サイズ共にベストと言えるレンズの1つだ。

仕様・レンズ比較

LEICA ELMARIT M 28mmASPH.は先代の4代目エルマリートと比較して、レンズ長が短くなっていることが分かる。レンズ構成は中間部の構成が5代目と4代目で大きく異なる。

  • レンズ構成図は各社の配付資料から引用し、サイズはこちらで調整しているため厳密ではない。
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項目5代目非球面・前期4代目
焦点距離(mm)2828
最大絞り2.82.8
最小絞り2222
絞り羽根108
レンズ構成6群8枚7群8枚
最短撮影距離(m)0.70.7
レンズ長(mm)3041.4
レンズ最大径(mm)5252.5
フィルター径(mm)3946
レンズフード角形フック式フード 12526(旧型)角形フック式フード 12451
マウントライカMライカM
重量(g)180260
製造年20061992-2006
製造本数10,130

参考リンク

更新履歴

  • 2025.4.23
  • 2024.7.23
  • 2024.03.10
  • 2022.05.04

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