LEICA SUMMILUX R 50mm (I) E55
フード内蔵・鏡筒改良型ズミルクス
LEICA SUMMILUX R 50mm F1.4 (I型後期)のレビューと写真作例
目次
ギャラリー
- 写真作例の撮影は、LEICA SL ttyp601、LEICA R8+Lomography Lady Grey B&W 400
レビュー
1.概要
ズミルックス R 50mmは、ライカ R用の明るい標準レンズ。
I型と呼ばれる6群7枚のレンズ構成を持つ本レンズは、細かな衣装の違いでバリエーションがいくつかあるが、もっとも大きな違いとしては、フードが後付けの前期タイプとフード組み込みの後期タイプに大別できる。レンズの基本となるレンズ構成は前期、後期ともに同様だが、レンズコーティングは年代によって異なると考えられる。
フィルターは前期型がフード内部にシリーズフィルターを入れるタイプ、後期型が55mm(E55)を前面にねじ込む。後期型の組み込みフードは長さが短くあまり実用的ではない。
所有している個体は1989年製のROM端子付きで、この頃のズミルックスのレンズコーティングは琥珀色で美しい。1992年にリリースされた、M型のズミルックス 50mmの最終非球面も同様のコーティング色で美しかった。しかし、コーティングは完璧ではなく、逆光時に被写体周辺にパープルのフリンジが目立つ場合もある。
前期型は1,2、3カムで製造されROM端子付きは改造したレンズ以外はない。レンズカラーは、ブラックとサファリがある。後期型は3カム、Rカム、ROM端子付きが存在している。レンズカラーは、ブラックとゴールドがある。
2.使用感
時代的にフィルムカメラとの相性もよく、LEICA R8+モノクロフィルムの作例もギャラリーにアップしている。
前述の欠点がありつつも、E60のズミルックス R 50mmと変わらないくらい愛するレンズの一つだ。ズミクロン R 50mmと比べると、レンズ枚数が多い分だけレンズ重量が増しており、手に持ったときの塊感がここちよい。最近のプラ主体のレンズでは味わえない物としてのよさがある。
3.付加情報
一部のRマウントレンズは35mmフルサイズセンサーを搭載したEOSでは、レンズエラーを起こすことがあるが、本レンズはEOS-1 Ds MKIIIで問題なく使用できた。
仕様
項目 | SUMMILUX R E55 | SUMMILUX R E60 | SUMMILUX M 3rd |
焦点距離(mm) | 50 | 50 | 50 |
最大絞り | 1.4 | 1.4 | 1.4 |
最小絞り | 16 | 16 | 16 |
絞り羽根 | 6 | 8 | 12 |
レンズ構成 | 6群7枚 | 7群8枚 | 5群7枚 |
最短撮影距離(m) | 0.5 | 0.5 | 0.7 |
レンズ長(mm) | 50.6 | 51 | 55 |
レンズ最大径(mm) | 68.5 | 70 | 50 |
フィルター径(mm) | 55 | 60 | 46 |
重量(g) | 395 | 490 | 380 |
リリース年 | 1989~1995(モデル11777) | 1997~2005 | 1992〜2005,2006 |
製造本数 | 4,149(後期のみ) 35,322(前期+後期) | 2,700 | 18,132 (1992-2005) |
参考文献・参考リンク
- R型ライカのすべて/著者:中村信一/朝日ソノラマ編 Ads by Amazon
- LEICA Wiki SUMMILUX-R 50mm F1.4 E55
- LEICA Wiki 50mm f/1.4 Summilux-R II E60
- LEICA Wiki 「SUMMILUX 1.4/50-3rd」
- SUMMILUX R 50 2nd Technical PDF
- SUMMICRON-R 50mm F2 Leica wiki
更新
- 2024.12.16
- 2024.02.16:改稿
- 2022.02.07:初稿
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