Ms-optics APOQUALIA 50mm

ヘリアー・オマージュ

Ms-optics(宮崎光学)APOQUALIA 50mm F3.5のレビューと写真作例

目次

ギャラリー

  • 写真作例の撮影はLEICA M9、M8.2とEPSON R-D1xG

レビュー

Amazon.co.jp<広告>

1.概要

アポクオリア 50mm F3.5はMs-optics(宮崎光学)のオリジナルレンズ第二弾。

レンズ構成に3群5枚のヘリアー形式を採用した焦点距離50mmの標準レンズ。

最短撮影距離は0.8m、最短撮影距離までライカM型レンジファインダーカメラの距離計に連動する。

フィルター系は30.5mm、新品は専用のフードが付属するが無い場合は色はミスマッチだが、コンタックス Tvs METAL HOOD T-5501が取付径30.5mmなので流用できる。

本レンズはアポクオリア・ブランドだが、これ以降にリリースされるアポクオリアレンズのように絞り開放値が明るいという特徴はない。

またレンズの銘板にはMS-MODE-AHとが刻まれており、これはAPO-HELIARか、APOQUALIA-HELIARの略だと聞いた。

2.使用感

このレンズはリリース本数も少なく、市場で見かけることはほとんどない。

作例の1枚目はライカ M9で35mm版フルサイズセンサーにおいても外縁まで解像していることが分かる。44mm x 33mmの中判デジタルセンサーを搭載したHASSELBLAD X2Dに装着したところそれほど外縁において減光も見られずイメージサークルが広いことが確認できた。

よって、よりセンサーサイズの小さな、APS-Hサイズ、APS-Cサイズ、マイクロフォーサーズではレンズ中央部の描写のよいところを切り出して使用できるため良好な描写を得ることができる。

絞り開放値がF3.5と明るくないレンズのため、絞り開放からキレのある描写をし、前後のボケも美しい。軽量でコンパクトなレンズでスナップに向いている。

今も手元にあり紹介した作例のライカM9、M8、エプソンR-D1とフィルムカメラで使用している。

3.付加情報

Ms-opticsが初めてリリースしたレンズは、ゾナー形式で焦点距離50mm、絞り開放値F1.3と大口径好きの心に刺さる意欲的なレンズであったため、本レンズを売っていたカメラ屋の親父が「これは、あまり売れないスペックだよ。」と嘆いていた。

2024年現在であれば、同スペックでクセノタール型のXENOMAX 50mm F3.5のほうが、同じスペックだが描写性能は向上している。鏡筒サイズも本レンズとほとんど変わらないのでレンズ形式にこだわりがなければ、クセノマックスが入手しやすいかもしれない。

2001年にコシナがフォクトレンダーブランドでヘリア101年記念として、同スペックのヘリアー形式のレンズをリリースしており、宮崎氏がこれを意識したのは不明だが、Ms-opticsではヘリアー形式のレンズはこれのみで以降はゾナー、ガウス、ごく希にレトロフォーカスとさまざまなレンズをリリースする。

それとは対照的にコシナはフォクトレンダーブランドでヘリアー形式レンズの大口径化を進め、2007年にヘリアー50mm F2をリリースし、2021年にはレンズ構成を3群6枚としたヘリアー 50mm F1.52という大口径レンズをリリースにいたる。

仕様

製造Ms-opticsMs-opticsVoigtlanderVoigtlanderVoigtlander
名称APOQUALIA-HXENOMAXHELIAR 50mm F3.5HELIARclassic
50mm F2 VM
HELAIR classic
50mm F1.5 VM
最大絞り3.53.53.521.5
最小絞り2222221616
構成3群5枚4群5枚3群5枚3群5枚3群6枚
絞り羽根1212101010
最短距離(m)0.80.51.01.00.5
レンズ長(mm)383343.238.541.9
レンズ径(mm)4950485155
フィルター径(mm)30.530.5273949
マウントMML39VMVM
重量(g)9063150260255
リリース年20092022200120072021
定価(円・税別)¥65,000-¥80,000-BESSA-TとセットBESSA-R2/R3とセット¥90,000-

参考文献・参考リンク

更新履歴

  • 2024.12.3
  • 2024.03.10:改稿
  • 2022.06.01:初稿

広告

  1. contax tvs metal hood ・メルカリアンバサダーリンク ↩︎
  2. ヘリアー 50mm・アマゾンアフィリエイトリンク ↩︎

シェアする

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


コメントする

Shige's hobby