電子制御RFカメラ HEXAR RF Limited

KONICA HEXAR RF Limitedを付属のHEXANON 50mm F1.2 Limitedとコダックフィルムで撮影したレビューと写真作例
目次
ギャラリー
- 写真作例の撮影は、
- KM HEXANON 50mm F1.2 +Kodacrome64 +NIKON COOLSCAN-V
- KM HEXANON 50mm F1.2 +KODAK E100VS +NIKON COOLSCAN-V
レビュー


1.概要
ヘキサーRFリミテッドは、コニカが2001年に専用のヘキサノン50mm F1.2とセットで2001台作成した限定商品。
限定版と通常版は、カメラの仕様・性能は同一であり、唯一の違いは外装だ。
カメラの仕様と使用感は通常版のページでも紹介しているのでご覧いただきたい。


2.使用感
HEXAR RFはよくできたレンジファインダーカメラで、デジタルに完全移行する前は主力カメラとして、コダクロームを含むリバーサルフィルムをつめて撮影していた。
ヘキサーRFリミテッドは2度購入しており、最初の購入は2006年でまだボディケースやフラッシュなどオプション品も買えた時期なのでいろいろ買いそろえた、そのオプション品は2010年当時売っても二束三文だったので箱の中で死蔵していた。
2度目の購入は、2024年にデジタルカメラへの飽きからフィルムカメラを使いたくなり、ヘキサーRFリミテッドのボディのみ付属品無しで購入した。
概要のズミルックス35mmを装着しているのが2006年のボディでシリアルナンバーは1900番台、エルマリート 28mm 1stを装着しているのが2024年に入手したボディでシリアルナンバーは500番台だ。
現在のボディには死蔵してたオプション類を箱から出してそのまま利用している。
革のボディケースは発売からすでに20年以上経過しているがまったく問題なく利用できる。合成繊維のボディケースであればすでに劣化しているであろうことを考えると、革製品の丈夫さには驚かされる。
ヘキサーRFリミテッドのチタン色外装はライカのチタン色レンズともよくマッチしており、SUMMILUX 35mmのチタンバージョンを付けて撮り歩いた。
DXコードのないフィルムでは、フィルムが自動で巻き上がらないことを、こちらのページの記載から認識した、カメラ談義10・1999年、ライカ・ブギウギーの締めくくり(Field Camerama note by NAGY)、怪しげなフィルムを使うと巻き上げがおこなわれないわけがわかってすっきりした。自動では巻き上がらないがフィルムを正しくセットして、シャッターを切ると撮影は可能である。
フィルムカメラを使いつつも、ライカがカメラのデジタル化を積極的に進めていたので、HEXAR RF Digitalを期待した時期もあったけれどそれは実現しなかった。
コニカとミノルタは独特の味があるカメラメーカーだったが、デジタル時代に乗り遅れた両社は会社の合併をして生き残りを図ったが、売れる製品を作ることはできず、ソニーへカメラ事業が譲渡されソニーは得意分野である電子機器の塊・ミラーレスカメラへの注力によって、その普及に成功した。
残念ながら機械要素の多いレンジファインダーカメラはソニーからリリースされることはなく、今後もリリースされることはないだろう。
3.まとめ
HEXAR RF Limitedは名前のとおり、HEXAR RFの限定版だ。外装をのぞくカメラの機能は通常のHEXAR RFと同じなので、0.6倍のファインダーは28mm~35mmの広角レンズを使用するのに適している。ファンダーは50mmくらいまではストレス無く使える。
スナップなどの普段使いのレンジファインダーカメラとして優れている。
チタン色の外装は派手すぎず落ち着きのある色合いで物としてのたたずまいがよく、他のライカレンズとの組み合わせも違和感が無い。
仕様・他カメラとの比較
カメラ | HEXAR RF | Rollei 35 RF | Zeiss Ikon |
ファインダー | 実像距離計式逆ガリレオ式透視ファインダー | 実像距離計式逆ガリレオ式透視ファインダー | 実像距離計式逆ガリレオ式透視ファインダー |
ファインダー倍率 | 0.6倍 | 0.7倍 | 0.74倍 |
ファインダー枠 | 28/90、35/135、50/75 | 40/50/80 | 28/85、35、50 |
基線長(mm) | 69.2 | 37 | 75 |
有効基線長(mm) | 41.5 | 25.9 | 55.5 |
シャッター | 電子制御上下走行式メタルフォーカルプレーンシャッター | 機械制御式縦走りメタルフォーカルプレンシャッター | 電子制御上下走行式メタルフォーカルプレーンシャッター |
シャッター速度 | 1/4000〜16秒(オート) 1/4000〜1秒(マニュアル) | 1/2000〜1秒 | 1/2000〜1秒 |
測光 | シャッター幕面、TTLダイレクト測光 | 中央部重点TTL平均測光 | 中央部重点TTL平均測光 |
バッテリー | CR2-3V 2本 | SR44 x2 LR44 x2 | CR-1/3N x1 SR44 x2 LR44 x2 |
外形寸法(mm) 幅 x 高さ x 奥行 | 139.5 × 80 × 35 | 135.5 × 81 × 25.5〜33.5 | 138 × 77.5 × 32 |
重量(g) | 約560 | 約440 | 約460 |
リリース年 | 通常(1999.1) Limited(2001) | 2002(2006終売) | 2005.10 |
オプション
- フラッシュ
- 革ケース
- 専用レンズ
交換レンズ
専用レンズは21-35Dual以外はすべて購入して使用した。いずれのレンズも質実剛健という言葉が似合うレンズで、個性的ではないが堅実な描写をする。
21-35 Dualは2焦点レンズで、それぞれの焦点距離で画質の最適化が図られているわけでは無く、1.5倍ズームの両端を使うだけのレンズだ。21mm時の歪みも大きいとのことで購入に至らなかった。
2000年から2010年にかけては10万円に近いプライスで見ることもあったけれど、2020年代はレンズ流通本数の少なさからか定価を上回る中古プライスを見かける。
焦点距離 | 名称 | リリース年 | 技術レポートリンク |
28mm | M-HEXANON f28 / F2.8 | 1999年 | 28/50/90mm-PDF |
50mm | M-HEXANON f50 / F2 | 1999年 | 28/50/90mm-PDF |
90mm | M-HEXANON f90 / F2.8 | 1999年 | 28/50/90mm-PDF |
35mm | M-HEXANON f35 / F2 | 2000年 | 35mm-PDF |
50mm | M-HEXANON f50 / F1.2 | 2001年 | 50mm/F1.2-PDF |
21-35mm | M-HEXANON f21-35 / F3.4-4 | 2002年 | 21-35mm-PDF |
参考リンク
- KONICA技術レポート・HEXAR-RF
- コニカヘキサーRFのすべて (エイムック 205) ムック – 2000/1/1・Ads by Amazon
- ライカ通信 No.4 P19にリリース予定の記載あり・Ads by Amazon
- カメラ談義10・1999年、ライカ・ブギウギーの締めくくり(Field Camerama note by NAGY)
更新履歴
- 2025.4.23
- 2024.05.19:改稿
- 2023.02.08:改稿
- 2022.04.24:初稿
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