Ms-Optics PERAR-R 17mm
コンパクトな超広角レンズ
MS-Optics PERAR 17mm F4.5のレビューと写真作例
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目次
ギャラリー
- 写真作例の撮影はLeica M-P
- 写真作例の撮影はLUMIX GM5
レビュー
1.概要
PERAR-R 17mmはMS-Optics(旧:宮崎光学)がリリースしたレンズでもっとも広角なレンズ。
名称のPERAR-Rは、PERARはMs-opticsにおける薄型レンズの呼称で、後に続くRはレンズ構成がレトロフォーカス型をあらわしている。この表記は他のPERARシリーズのレンズ構成がトリプレットといわれる3枚玉なので、シリーズ名の後ろに”-R”をつけることにより他のレンズとの違いを明確にうたっている。
レンズの開放F値は4.5と暗いが、その欠点を払拭するのに十分なコンパクトさを持っている。
鏡筒前部分にネジは切ってあるが、ネジ径とネジピッチが特殊なため直接ねじ込めるフィルターは見当たらない。フィルターの装着に関しては、説明書によるとレンズを保護するためには、34mmフィルターからガラスを取り外し、フード内側に直接取り付けることが推奨されている。
最短撮影距離は0.3mで、被写体に十分に近寄れるため広い画角で被写体を取り囲むように撮影ができる。
2.使用感
PERAR-R 17mmはカメラに装着してもレンズが目立たない、ボディキャップレンズと呼んでも問題のないサイズだ。このコンパクトな鏡筒にレンズとしての必要な機能は備えられており、レンズ先端に絞りリング、レンズ付け根にフォーカスレバーを備えたフォーカスリングが設置されている。鏡筒がコンパクトなため若干窮屈なレイアウトだが、慣れてしまえば問題なく操作できる。
超広角レンズにおいてもレンズの大型化を拒む設計者・宮崎 貞安氏のポリシーがよくあらわれているレンズだ。
概要にあるとおり、フィルターの取付方が特殊で、短い焦点距離の広角レンズなので一般的なフィルターによる隅のケラれを嫌ったための措置と考えられるが、あまり現実的な方法ではない。
保護フィルターを取り付けない場合、鏡筒前部に近い前玉は、撮影中にうっかり触ってしまったり、カメラをバッグ内でバックうち壁に触れてしまうなど、取り扱いには注意が必要だ。付属品としてネジ込み式の前キャップがあるが毎回ネジ込むのも面倒だ。
このレンズもカラーバリエーションが豊富だが、ボディカラーがゴールドのレンズは経年によりメッキ状態が劣化し塗装が剥げているレンズを見かける。
3.付加情報
PERAR-R17mmは、同じような焦点距離のライカ-M・SUPER ELMAR 18mm/F3.4、コシナツァイス・Distagon 18mm/F4、LOMO・ATOLL 17mm/F2.8と比べると、レンズ長10mmと他の同焦点距離のレンズを圧倒するコンパクトさが特徴だ。
センサーサイズによっては周辺部の画質に不満があるが、APS-Cサイズセンサーの35mm判換算焦点距離26mm、マイクロフォーサーズセンサーの34mmはレンズの中央部をクロップするため、撮影画像のネガティブな部分がカットされ使い易いレンズとなる。
この大きさで17mmの焦点距離を得られるのは荷物を少なくしたいときに非常に助かる。
仕様
製造 | LEICA | Carl Zeiss | LOMO | Ms-optics |
名称 | SUPER ELMAR 18mm | Distagon 18mm | ATOLL 17mm | PERAR 17mm |
最大絞り | 3.4 | 4 | 2.8 | 4.5 |
最小絞り | 16 | 22 | 22 | 22 |
絞り羽根 | 9 | 10 | 8 | 10 |
レンズ構成 | 7群8枚 | 8群10枚 | 10群13枚 | 4群4枚 |
最短撮影距離(m) | 0.7 | 0.5 | 0.25 | 0.3 |
レンズ長(mm) | 58 | 47 | 79 | 10.2 |
レンズ最大径 | 61 | 65 | 73 | 50 |
フィルター径 (mm) | 77mm(フィルターホルダー使用) M8専用IR/UVフィルターあり | 58 | – | – |
重量(g) | 310 | 350 | 400 | 60 |
発売日 | 2009.03 | 2007.08 | 2021.03 | 2017 |
定価 | ¥315,000-(リリース当初) その後価格は上がっていく | ¥145,950- | ¥49,800- | ¥65,000- |
参考文献・参考リンク
更新
- 2024.08.30
- 2024.02.15:改稿
- 2022.01.20:初稿