SONY Sonnar T* 135mm F1.8 ZA
ソニー・ミノルタα向け中望遠レンズ、ゾナーT* 135mm F1.8ZAのレビューと写真作例
目次
ギャラリー
- 写真作例の撮影はソニー α900(A900)
レビュー
ゾナーT* 135mm F1.8ZAは、2006年に発売された大口径中望遠レンズ、αマウントのレンズなので鏡筒にはフォーカスリングだけで絞りはカメラから操作する。
インナーフォーカスで焦点距離でレンズ長に変化はない。レンズモーターはカメラ側のモーターを使用する。レンズ構成はEDレンズを2枚使用した現代的で複雑なものになっている。
ツァイスは135mmがお好きなようで、古くはレンジファインダー用の135mm F4、135mm F3.5、コンタックス・ブランドは135mm F2,135mm F2.8、コシナ・ツァイスは135mm F2をリリースしている。
ソニー・ツァイスのFEマウント向け135mmはBatis ブランドで投入されており、コンパクトさを優先したためか開放F値はF2.8と抑えられている。
一眼レフマウントのZAレンズである135mmF1.8というスペックは、135mmレンズの中では最大の明るさである。ソニーAマウントレンズなのでAFに対応しており、α900とセットで使った印象ではAF速度、合焦精度に不満はなかった。鏡筒は大きく重量は重く、α900とセットにすると2kg近い重量になる。
しかし、絞り開放F1.8が生み出すボケはとても美しく、重さを苦にせず使った。
現在絞りをメカ的に動かすαレンズはマウントアダプターが作りづらいことから、中古需要は最低状態でかなりお安く購入することができる。α900、α99-IIでふたたび使いたいと思うレンズである。
レンズモーターはカメラ側の駆動力を利用する一般的な仕様でレンズ側に搭載するSSM(超音波モーター)は採用していないため、Aマウントの85mm ZA同様にソニーαミラーレスカメラとソニー純正マウントアダプターを経由した際のAF対応にはかなりの制限がある。
AマウントのZシリーズ単焦点レンズでは、Planar 50mm、Distagon 24mmがSSMを採用しており、こちらは、Eマウントで使用する際の制限が幾分マシになっている。
ライカのELMARIT135mm F2.8でも書いているが、135mmはズーム化の波に飲み込まれた不遇な焦点距離だ。
日本のメーカーはズームレンズにおいても明るさを重視しており、135mmを含む焦点距離でも、絞り開放F2.8は標準である。
デジタルカメラのセンサー進化による高ISO領域におけるノイズ低減、手ぶれ補正の搭載によって、単焦点中望遠ハイスピードレンズは存在意義が低くなっている。このような状況なので、淘汰されるしかないのは時代の流れだ。
単焦点大好きメーカーSIGMAは、2017年に本レンズと同スペックのArt 135mm F1.8をリリースし、この不人気カテゴリーに最新テクノロジーをもってくる気概は素晴らしいと思う。
仕様
SONY SONNAR 135mm
レンズ構成図はソニー公式ページより引用
Carl Zeiss APO SONNAR 135mm
レンズ構成図はカールツァイス公式ページより引用
項目 | SONY SONNAR 135mm | Zeiss Apo Sonnar 135mm |
焦点距離(mm) | 135 | 135 |
最大絞り | 1.8 | 2 |
最小絞り | 22 | 22 |
絞り羽根 | 9枚 | 9枚 |
レンズ構成 | 8群11枚 | 8群11枚 |
最短撮影距離(m) | 0.72 | 0.8 |
レンズ長(mm) | 114.5 | 107.8 |
レンズ最大径(mm) | 88 | 84 |
フィルター径(mm) | 77 | 77 |
重量(g) | 995 | 930/940 |
型番 | SAL135F18Z | – |
発売日 | 2006.10.27 | 2013.7.25 |
希望小売価格(円/税別) | 200,000- | 200,000- |
参考文献・参考リンク
- 参考リンク:SONYのレンズ公式ページ
更新履歴
- 2024.04.10:更新
- 2023.10.07:更新
- 2022.11.17:初稿
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