LEICA S with HC300mm
HASSELBLAD HC300mm(オレンジドット)をライカS typ007で使用したレビュー
中判デジタルでは貴重な望遠レンズ、LEICA Sで使用した場合は、35mm判換算焦点距離240mmと中望遠レンズになってしまうが、LEICA Sマウントで使用できるオートフォーカス対応長焦点レンズは、本レンズとCONTAX 645用のTele Apotessar 350mmしかないため貴重な存在となる。
LEICA Sで使ううえの欠点としては、H Converter X1.7に未対応なことで、これが使えると35mm判換算400mmとなり、それなりの望遠レンズになるだけに残念なところである。
Tele ApotessarはテレコンMutar x1.4が使えるため、400mm程度の焦点距離を確保できる。
HC300とLEICA S typ007の組み合わせでのAF動作は非常にのんびりしたもので、カモメ、トンビでも瞬時には合わずに、じわじわ合うのでなかなか苦労する。
飛行機程度なら来る方向もわかっているためなんとか対応できるが、LEICA S自身が連写ができないため、タイミングを計って一発勝負のような撮影になる。
F4.5とはいえ、300mmなのでピントは薄く、鴨の大きさでさえ目にピントを合わせるとその周囲はなだらかにぼけていく。手ぶれにもシビアなことも間違いない。
それでも、Tele Apotessarと比べると1kg程度軽いので手持ちをする気にはなる。
サンプルは横位置ばかりだが、縦位置グリップを持っていないため、縦位置で使用する気はおこらない。
このレンズは、AF動作速度がX2Dで使う方がマシで、X2Dでは手ぶれ補正、テレコン(X2Dファーム2.0段階ではテレコン使用時は手ぶれ補正は機能しない)も機能するので、LEICA Sでこのレンズを使うことはほとんど無いと思う。
レンズ+アダプター
HC300mmレンズ構成図(ハッセルブラッド公式ページより引用)
テレアポテッサーレンズ構成図(Carl Zeiss公式ページより引用)
項目 | レンズ1 | レンズ2 |
レンズ名 | HC300mm | Tele Apotessar 350mm |
焦点距離(mm) | 292 | 350 |
最大絞り | 4.5 | 4 |
最小絞り | 45 | 45 |
レンズ構成 | 7群9枚 | 8群9枚 |
最短撮影距離(m) | 2.45 | 1.9 |
レンズ長(mm) マウント面からの距離 | 198 | 273 |
レンズ最大径(mm) | 100 | 114 |
フィルター径(mm) | 95 | 95 |
重量(g) | 2120 | 3610 |
リリース年 | 旧版=2002 オレンジドット=2018 |