Macro Elmarit 2.8/60

ライカR用マクロレンズ、Macro-Elmarit 60mm F2.8をデジタルカメラで使用した記録

目次

<レンズの印象>
ライカのマクロレンズは総じて優秀で、Visoflex時代の65mm、本レンズの60mm、中望遠マクロの100mm(Elmar/Apo-Elmarit)が2種類とリリースされている。
ライカカメラのメインストリートであるレンジファインダーカメラのMシリーズはマクロが苦手であるため、1眼レフであるLeica-Rでマクロ撮影をカバーしようとしたためとも考えられる。
手持ちの個体は絞り解放から柔らかな安定した描写をし、前ぼけ後ぼけともに素直でじわりとぼける、逆光化でも怪しげなゴーストが出ないため花の接写などに活用している。
マクロレンズはAFで使うよりもマニュアルでピントを追い込んだ方が撮影意図が明確になるため、MFのレンズ繰り出しがしっかりしたレンズの方がよいと考える。
所有しているレンズのヘリコイドは少し重めだがスムーズに回転し、最近のAFレンズのMF感とはまったく異なるフィーリングが気持ちよく、接写撮影時に重宝している。

フードの設定がなくなった後期型のROM付きを所有していたこともあるが、なんとなく描写が気に入らず売ってしまい、いまはフード別付けの3CAM前期型を所有している。
特に前期型は中古価格も安いため、入門用マクロレンズとしておすすめである。
別付けのフードはElmarit24、Summicorn35、50の旧型フード同様にPLフィルター用の回転ネジがついており凝った作りになっている。
フードの長さは短く浅いが装着するとレンズの威圧感が増し、フード内部にSeries7フィルターを入れることができる。
レンズ構成、性能などは前期、後期で変わらないと言われている。

レンズイメージサークルは広く、35mm版ではその中心部を使うので、写りのよい部分だけを利用していることになる。HASSELBLAD X2Dの44mm x 33mmセンサーで使うと、3:2トリミングでは100%使える画像が得られる。オリジナルの4:3の場合は周辺部に少し減光が見られる。

接写リング:3CAM汎用・14256
接写リング:ROM端子付き・14299

<レンズの仕様>
Macro-elmarit 60mmは、ハーフマクロと言われる最大撮影倍率1:2(0.27m)で、等倍撮影倍率(1:1)を得るためには接写リングを使う必要がある。接写リングはいくつか種類があり、Macro-elmarit/Elmar専用、3CAM汎用、ROM端子付き汎用などがある。

項目備考
焦点距離(mm)60
最大絞り2.8
最小絞り22
絞り羽根6
レンズ構成5群6枚
最短撮影距離(m)0.27
レンズ長(mm)62.3
レンズ最大径(mm)67.5
フィルター径(mm)前期型=シリーズ7、後期型=55 mm
重量(g)390

<参考文献・参考リンク>

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