Ms-Optics PERAR 28mm
トリプレットシリーズの2番手
Ms-optics PERAR 28mm F4のレビューと写真作例
目次
ギャラリー
- 写真作例の撮影はLeica M6 + FUJIFILM 100 +NIKON COOLSCAN-V
レビュー
1.概要
ペラ 28mm F4は、Ms-optics・全レンズの4製品目、トリプレットシリーズとしては2つめにリリースした広角レンズ。
レンズにあるSUPER TRIPLEと表記があるように、レンズが3群3枚のトリプレット構成となっている。Ms-opticsではトリプレットシリーズにPERAR(ペラ)の名称が与えている。
レンズ厚みは9mmで鏡筒はなだらかな山形をしている。
最短撮影距離は0.8mと一般的なレンジファインダーカメラの距離計連動範囲とほぼ一致している。
フィルターはフード内に19mmフィルターをねじ込む。
2.使用感
ペラシリーズの特徴であるコンパクトなレンズで、フィルムカメラであればMINOLTA CLE、デジタルカメラであればSONY NEXシリーズ、LUMIX GM5などのボディ体積が小さなカメラによく似合うレンズだ。
とてもコンパクトなレンズだが操作性に問題はなく、ピントは鏡筒下部のピントレバーをスライドさせてスムーズなピント合わせができる。絞りは鏡筒前部にあるため、そこに装着したフードを回すことにより変更できる。絞りにクリックストップはないため、正確な絞り値は目視で確認する必要がある。
APSC-Cサイズセンサーの場合は35mm判換算焦点距離、42mmと35mmフィルムの対角線距離35mmと近似した値となり、人の視野角に近い画角となる。マイクロフォーサーズの場合は56mmと標準レンズより少し長い焦点距離となり、広角レンズとしては物足りなくなる。
小さいセンサーを使う利点は、トリプレットレンズの弱点である、周辺部の像面湾曲による像の流れを強制的にカットできることだ。
3.比較
レンジファインダーカメラには、多くの28mmの単焦点レンズがリリースされており、非常に個性豊かなレンズが揃っている焦点距離だ。
使用した28mmレンズは数知れず、RICOH GR 28mm、MINOLTA G-Rokkor 28mm、LEICA SUMMICRON 28mm、Orion15、HEKTOR 28mm、HEXANON 28mm、Summaron 28mm、ELMARIT-M28mmなど、1眼レフ用レンズも含めるとさらに多くの28mm 単焦点レンズを使用して撮影してきた。
ペラ 28mmは、その中においてもコンパクトで3枚玉の抜けの良い描写をし、像の歪みが少ないため大変気に入っている。
Ms-opticsにおける3群3枚のPERARシリーズは本レンズを含めて、4本のレンズがありPERAR-35mm F3.5、PERAR-24mm F4、PERAR21mm F4.5と、絞り開放F値が少し暗い広角レンズがリリースされている。
仕様・比較
製造 | Ms-optics | Ms-optics | Ms-optics |
名称 | PERAR | APOQUALIA(I) | APOQUALIA(II/III) |
焦点距離 | 28 | 28 | 28 |
最大絞り | 4 | 2.08 | 2.08 |
最小絞り | 16 | 16 | 16 |
絞り羽根 | 10 | 10 | 10 |
レンズ構成 | 3群3枚 | 4群5枚 | 4群5枚 |
最短距離(m) | 0.8 | 0.8 | 0.35 |
レンズ長(mm)(*2) | 9 | 9.8 | 9.8 |
フィルター径(mm) | 19 | 28 | 28 |
重量(g)(*3) | 45 | 70 | 70 |
リリース年 | 2012 | 2016 | 2018 |
*3:レンズのみの重量
参考文献・参考リンク
更新履歴
- 2024.11.19
- 2024.03.12:改稿
- 2022.06.04:初稿