SUMMILUX-R 1.4/80
ライカR用中望遠レンズ、R型ズミルックス 80mm F1.4をデジタルカメラで使用した記録。
目次
<ギャラリー・LEICA DMR / LEICA SLによる実写>
<レンズの印象>
M型レンズにはない焦点距離80mmの大口径中望遠レンズ。
手持ちの個体は、ピントリングに小傷がある程度でとても状態の良いROMレンズ。
デジタルミラーレスLEICA SLで使用した場合、焦点距離以外に絞り値もEXIFに記録されるのはいちいち絞り値を覚えていられない身にとっては大変有用である。DMRは焦点距離のみEXIFに記録される。
基本的にM型レンズはファインダー枠に制限されて作られているため、焦点距離80mmの本レンズはファインダー枠を気にしなくてもよいライカフレックスでリリースされのは必然だろう。
M型ライカレンズは、同時期にほぼ同じレンズ構成でSUMMILUX 75mmをリリースしている。
この焦点距離80mmだが90mmレンズをF1.4まで大口径化するとレンズ重量、価格に無理があることも80mmが採用された理由の一つと考える。
SUMMICRON 90mmのサイズが、本レンズとほぼ同等であるため、SUMMILUX 90mmが存在した場合の寸法を概算すると90mmの焦点距離でF1.4まで大口径化すると最大レンズ直径=64.3mmとなり、剛性などから鏡筒幅を20mm(10mm x 2)とするとレンズ径は84mmとマッチョなレンズができあがる。
2021年2月には、SUMMILUX M90mm F1.5 ASPH.をリリースしているので、SUMMILUX-M 75mmと同時設計を考えて80mmになったのかもしれない。
リリースレンズ1本で、これだけいろいろ妄想できるのは、ライカレンズならではだと思う。
本レンズは日本国内に流通しているレンズ数は多いはずで、2000年代は中古市場でよく見かけた。しかし、Rマウントレンズ全般的な傾向ではあるが、最近は見かけることが少なくなり少しレアなレンズになっている。
中望遠レンズで後玉の出っ張りがないためEOS-1DsMKIIIで問題なく使用できる。F1.4の明るいレンズなので、EOSのフォーカシングスクリーンをスーパープレシジョンマットのEc-Sにするとピントは合わせやすくなる。


<レンズの仕様>
SUMMILUX-R 80mmは1980年から2009年まで製造された、大口径中望遠レンズ。
細かな仕様の違いがあるがレンズフード内蔵の鏡筒はリリース初期から同じで、マウントは3CAM,RCAM,ROMが存在し、R3以降の一眼レフライカフレックスボディで使用できる。
最短撮影距離は0.8m、29年間で約1.2万本作られた。
イメージサークルは広く、HASSELBLAD / FUJIFILMのセミ中判センサーサイズ(44mm x 33mm)をカバーしている。
項目 | 値 | 備考 |
焦点距離(mm) | 80 | |
最大絞り | 1.4 | |
最小絞り | 16 | |
レンズ構成 | 5群7枚 | ガウス型 |
最短撮影距離(m) | 0.8 | |
レンズ長(mm) | 69 | マウント面からの距離 |
レンズ最大径(mm) | 75 | |
フィルター径(mm) | 67 | |
重量(g) | 700 |
<参考文献・参考リンク>
- 参考文献:R型ライカのすべて/著者:中村信一/朝日ソノラマ編 Ads by Amazon
- 参考リンク:SUMMILUX-R 1.4 /80 Leica wiki
- SUMMILUX-M75の紹介ページ(Shige’s hobby内リンク)